スカウ&セピロック…カリマンタンひとり旅の後始末2

スカウ&セピロック…カリマンタンひとり旅の後始末2_c0052630_15264797.jpg 子供の頃から生き物が好きで、何でも捕まえてはよく怒られた。バッタにクワガタ、チョウにトンボ。アメンボを湯船に「放し飼い」にしたときは、こっぴどく叱られた。「学研・科学と学習」に付いてきたアリの巣観察の飼育箱を家の中でひっくり返し、これまたやっぱり叱られた。夏休みには捕虫網を持って、神社の森で夕方まで遊びまくる。外灯が点る前に帰宅するという約束さえもしばしば忘れるほど森で遊ぶ……そんな子供時代を過ごした私にとって、ボルネオ島はまさに天国だった。




スカウ&セピロック…カリマンタンひとり旅の後始末2_c0052630_15271465.jpgスカウ&セピロック…カリマンタンひとり旅の後始末2_c0052630_15345553.jpgスカウ&セピロック…カリマンタンひとり旅の後始末2_c0052630_15273535.jpgスカウ&セピロック…カリマンタンひとり旅の後始末2_c0052630_15282491.jpg





ジャングルツアーは朝、夕2回、ボートに乗って。このワニはワニ園の。野生のワニはあっという間に隠れちゃって。風の谷のナウシカに出てくるオームのモデルと言われている甲虫。でかいダンゴ虫。ころころ転がります。


悔しかったのは木登りができないから、男の子のようにセミを捕まえることができず、かといって早起きして土から出てきたばかりのセミを捕まえることもできず、抜け殻ばかりを集めていた。そもそもマレーシアへ行こうと思ったのはオラウータンに会いたかったから。山登りが目的ではなかった。サバ州にあるオラウータン保護
施設セピロックでは、親を亡くしたオラウータンの子供が森へ帰る訓練をしている。いきなり出迎えてくれたのは赤ちゃんオラウータン。普通に道ばたの気によしかかっている。まだ毛もぽよぽよ産毛のような彼女はやっぱり野生の動物。いきなり腕にしがみつかれ、その力にビックリ。人間の赤ちゃんが指を握りしめる強さも驚くが、やはりその比ではない。
 ジャングルツアーの拠点となるスカウ村はサンダカンから車で約2時間半。一帯が動物保護区になっており、ロッジへは土色のキナバタン河をボートで移動する。ジャングルには「サルのなる木」(と、私が勝手に呼んでいる)が密生し、オナガザル、テングザルの群が枝から枝へと飛び交う。集団で行動する彼ら、仲間との連絡を取り合っているのだろうか、ホウ!ホウ!と声が響きわたり、ザザーッと森が動く。サルの姿を探す必要はない。自ずと視界に飛び込んでくるのは圧倒的にサルばかりだからだ。
 ロッジ周辺には巨大なダンゴ虫がゴロゴロ。コンコロでとても硬い。テラスに座り、転がしたりつついたり、しばし観察。まるで子供の頃に戻ったかのような昼下がり。時間も忘れて地面にはいつくばる。理解されないかも知れないけど、ワタクシには至福のひとときなのであった。夕暮れ時、再びサルの森へとボートを進める。
 水しかでないシャワー、豆電球の明かり、羽虫が網戸にしがみつき、遠くから聞こえるなにやら得体の知れない動物の声を聞きながら、スカウの夜は更ける。そして朝、ロッジ全体が鳥の大群に囲まれてしまったの?というほど、けたたましい鳥の声。ここには目覚ましなんて無粋なものは必要ない。時間はお日様が教えてくれるのだ。もう一度スカウを訪れたい。そして何もない素晴らしさと何かがあるという期待とともに、朝を迎えたい。

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Life is beautiful!Life is wonderful! byスカウ&セピロック…カリマンタンひとり旅の後始末2_c0052630_15375963.jpg

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by maltsmam | 2005-03-19 16:27 | ◎ボルネオ島にて
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