学生時代のこと、思い出しながら

c0052630_13301939.jpg学生の頃、油絵を描いていた。油のにおいにまみれていたあの頃、学校もアパートも。4階にある教室の中は大きな衝立てで迷路のように仕切られ、そこにカンバスが何枚も架けられていた。ある人は座り込み、ある人は煙草をくわえながら、カチャカチャ、ガリガリという筆とナイフの音が交差する教室でただひたすら絵を描いていた。絵の具が付いていない洋服はなく、最初は白衣だったはずの上着はカラフルな、
c0052630_13313472.jpgそれでいて描く人の絵の色合いになるのがおもしろい。もうずいぶん前のことなのに、オイルのにおいを嗅ぐと当時の記憶が鮮明によみがえる。廊下におかれたボコボコの古いソファ。日当たりのよい午後。夕暮れ時、陰を濃くするコンクリートの校舎。束ねた鍵をヂャリヂャリと鳴らしながらやってくる守衛の足音。迷い込んだ猫。
c0052630_1332248.jpgc0052630_13532167.jpg今では道具も引き出しの奥深くにしまわれてしまって。出すこともないけれど、それでもすべての道具が捨てられない。捨ててしまうともうそれっきり、二度と会えないような気がして。




c0052630_144521.jpg油絵を描かなくなって使うようになったのが色鉛筆。その多彩な色やメーカーごとに異なる風合いに惹かれ、買い求めた。実際に使う色は限られていて、自分の好みの色が何か、ということもはっきりとわかる。それでも何色を使おうか、ペンを探すのは楽しい。一番楽しいのは色鉛筆を削るとき。ナイフで1本ずつ形を整える。もっともそれは絵を描く前の儀式ではなく、c0052630_145427.jpg心にゆとりを与えるためのもの。キレイにそろった時点で大満足。もったいないからその日は使えない。今日は赤い箱を、明日は黄色い箱を。ただひたすらに鉛筆を削る。削りながら、この色であれを描こう。ここの色は何に使おうと巡らせる。でも実際には絵を描くことはグンと減ってしまった。描きたいものが見つからない。そんな自分に少し焦りさえ覚える。もう、絵は描けなくなってしまったのかなあと。

<人気ブログランキングへ一票>

Life is beautiful!Life is wonderful! byc0052630_15375963.jpg

★気に入っていただけたら★★こちらもポチッと押してくださると★
★ちとうれしかったりして★ぽちっとな ★
ココをポチッとな

by maltsmam | 2005-05-18 12:45 | ◎今日のわたし
<< 笑い話と言えば…8  超でっか... 緑を見ると安心するのは >>