湿原が好き−初冬のコムケ湖−

c0052630_21461985.jpg 始めて訪れた湿原は、冬の初めの釧路湿原。ガタピシの小さなジムニーに犬を乗せてぶらりと出かけた。道東の冬の空は澄み渡り、枯草の湿原の上に広がっていた。早朝、木道を歩くと頭上をタンチョウツルが飛んだ。ホテルの前にオブジェのように佇んでいたタンチョウがいま、私の上を飛んでいく。その大きさに圧倒され、
c0052630_21382188.jpgc0052630_21383182.jpgc0052630_21384071.jpgc0052630_21384983.jpg口をぽかんと開け、呆然と立ち尽くす。



 以来、すっかり湿原に魅了された私は、地図に標識に「湿原」の文字を見ると、立ち寄らずにいられない。誰もいない、何もない、ただひたすらに静かな湿原が好きになった。コムケ湖の入口、木柱にしっかり打ち付けられたかのように微動だにしないオジロワシ。波打ち際には白い骨を覗かせ、朽ちかけている子アザラシ。何かを探しているのだろうか、立ち枯れたワタスゲの上をトンビが大きな弧を描きながら、ゆったりと風に乗っている。そんな光景が好きだ。夏は観光客で華やかなサロマ湖の原生花園もまた冬は静寂の世界になる。オホーツク海側では釣り人が大きな波に向かい、竿を地面に突き立てているのが見える。白く洗われた枝を拾うと、犬がきらきらと期待に満ちた目で私を見上げている。ぷらぷらと犬と遊びながらの湿原巡り。そんな何もないところへ行って楽しいの?と聞かれると、確かに"楽しい"わけではない。そこにいると気持ちがすーっと穏やかになるだけ。何かを考えているのでもない。景色に感動して、まだ泣ける自分がいることを確かめるために出かけているのかも知れない。訪れる人もまばらな初冬の湿原へ……。そうして帰り道、日勝峠や石北峠に連なる車のライトに、山の向こうの現実の世界を思うとき、いつも少しだけ寂しい気持ちになる。

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by maltsmam | 2005-03-02 10:04 | ◎北海道めぐり with Dog
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